「アルミホイルを用意しないと夢が総て流れていってしまうよ。そしたら新聞紙の37面には油井健二の粗悪ポスターで溢れかえり西日本のねじ山の6割2分8厘が消しゴムのカスを煮えたぎった空間に犯されちゃう。それはとても悲しいことでしょ、そんなことがこの資本主義社会にあっていはいけないの。ねぇ、じゃぁそれを食い止める策は何があるかしら」
「ガンジーでさえも成し得なかったことを君みたいな鎖の摩擦点のような存在ができるわけないじゃん。万事は全部油井健二にまかせればいいんだよ。有楽民の誇りのほうが僕は大切だと思うんだ。滑る床に悩まされてハイボールの天麩羅が喉を通らないようじゃあ生きている 価値なんてヤフオクぐらいになってしまうよ」
「もし叶うならば、私は流れ落ちる海水を下で受け止める飴になりたい。愛は心の必要不可欠剤であり愛無き青年は心に鉛を積むだけよ。岩で殴り殺すより、友達だけが老け切ってしまうより、やわらかなメロディに涙を流したい。身の総ての皮と肉を削ぎ落し、大気圏の恋を受け止めてあげたい。車、文庫本、茅葺き屋根、油井健二、はさみ、木の棒……遠くへ行ってしまわないように。お気に入りのぼうしははだかになっても小さいころの自分が持っていてくれる。ならば私は空間を素早く飛んで愛となりたい」
「世界はナンセンス、これだけが唯一の不動だよ。それ以外は全部全部ガーターベルトを失ったゴリラの光るよだれの如し。力は血となりプラスチックは絵具となり、それだって定まったものじゃない。自分から何か働きかけて事象を操ろうったってそうは菩薩は微笑まないよ。だってそうじゃない、油井健二でさえも油井健二であるかはたまた油井健二かも僕らサラン共は思念することもできない」
「飢えた民はつぶれたスニーカーもスイートピーの受粉相手にしようとするものです。豊満は科学館のよくある展示であって、現実は6次元のコンポジションなものです。油井健二は悲しい存在だ、アレの詩はNaClと誘爆のスカルショットに生きる定めなのにとんぼの羽は持たされる。そのくせ関東うなぎの結末しか与えられない」
「薬師は人の人生を狂わせる力を持っているのに、そういうのに限ってニンフォに頭上30センチを侵されてしまっているよ。伴奏は鏡面反射だとしても油井健二はアルファベータの予定定価の渦に飲み込まれる。知り得ぬ言語のダウナー写真は脛に嫌味な落書きを残すだけの結局能無しと言わざるを得ない輩だよ」
「たとえ泣いて謝ったとして、じゃあこの皆既日食はどう処理すればいいのって問題なのよ。夢は夢でそれでカッターナイフの折れた端をふんだんに含んでいて、それを神格化する人達は実はかなしい衣服だと認識するしか道は無いわ。憂いをぬぐいさったように見えても、それはダスターに鞍替えしただけ。貴方、ダスターを代わりになろうかって誘われたら絶対残酷な行動しかとらないと思うのよ。通り過ぎる横棒は通り過ぎるだけで消えるわけではないのだっから、爆弾処理班の腸内だとしても無理な話なのよ。要は、次元違いの叫び声には耳をふさぎ私達の平安のみを得るだけよ。油井健二なんて気にしていてはふかふかのソファを焼却処分することも不可能になってしまうわ。そんな顔しないで、生きるためよ」
流してしまいましょう






